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探究レポート第86号

「命」の講演会

 1月12日(金)の3・4・5年生の探究学習では、いつもの学習ではなく講演会を実施しました。目的は「身体が不自由な方との交流をすることで多様な価値観や考え方に触れ、自分の人生の歩み方を改めて考える機会と持つこと」です。

 この日は北海道札幌市より、松原健氏が来校してくださいました。松原氏は、仕事中の不慮の事故で脊髄を損傷し、首から下が完全麻痺になってしまいました。怪我を負ってしまった時のこと、身体を動かすことができないと知った時のこと、たくさんの人が温かく支えてくれて今があることなど、時折子どもたちにも声をかけながら、たくさんのお話をとても丁寧に話してくださいました。

 後半は質疑応答や、各学年の代表児童によるトークセッションを行いました。『着替えやトイレはどうしているのか?』、『身体がかゆくなったらどうするのか?』、『車いすでの生活で一番大変なことは?』と、子どもたちは松原氏に質問して教えてもらうことを通して、身体が不自由な方がどのように生活をしているのかを勉強していました。また、『一日自由に動けるとしたら何をしたいか?』、『人工呼吸器はどうなっているのか?』、『身体を動かせないからこそ欲しいものは?』など、少し踏み込んだ質問にも、松原氏は一つひとつ丁寧に答えてくださいました。

 はじめは緊張気味の子どもたちでしたが、松原氏の優しく温かいお人柄にふれて、少しずつ笑顔を見せて交流をしていました。終盤では松原氏の手に触れたり、一緒に写真を撮ったりなど、心の距離がぐっと縮まった様子でした。今回の交流は子どもたちにとってはもちろん、教員や保護者サポーターにとっても、大変貴重な時間になりました。

探究レポート|2024.01.22

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